ごちうさ聖地巡礼記(6) 〜パリ編〜 TGV でパリからストラスブールへ

ごちうさ聖地巡礼記(6) 〜パリ編〜 TGV でパリからストラスブールへ

パリから乗り換え駅のストラスブールまで TGV に乗車していく

Yuri Chayamachi · 7 minute read

前回の記事

TGV に乗って東へ

パリ東駅から乗るのはフランスの東へ向かう TGV だ。 TGV (テー・ジェー・ヴェー)は Train à Grande Vitesse (トラン・ア・グランド・ヴィテッス)の略で、和訳すると「超高速列車」となる。 最高時速は 320km/h で、なんと日本で最も速い新幹線である、東北新幹線「はやぶさ」の最高速度と同じである。 (旅行前にフランスに詳しいごちうさオタクに聞いた話では、昔は 400km/h くらい出していたようだが、最近は控えめな速度で運行しているということだ。)

パリからコルマールへの実際の旅程だ。 パリ東駅からコルマールへは、電車1本で行くことができない。 一回 Strasbourg (ストラスブール)で TGV を降り、南方面へ向かう TER (テー・ウー・エール)に乗り換えてコルマールへ向かう。 TER は快速列車のことで、TGV よりは速度が遅い。

パリ北駅で写真を撮っていたら怒られた関係で、パリ東駅で写真撮影するのは控えたが、パリ東駅のホームもパリ北駅と同じで、改札ゲートで区切られている訳ではなく、そのまま列車が停まっているホームまで歩いていける構造になっていた。 (詳しくは過去の記事をご覧いただきたい。) しかし、TGV が停車しているホームへ入るところには行列ができており、順番にスマホアプリに表示させた QR コードを、ホーム入口に置いてある機械でスキャンしてから入場していった。

TGV の席は、仲間が全員バラバラの配置だったので、それぞれが自分の席へ向かった。 というのも、SNCF の座席予約システムは日本の新幹線のように座席表から選ぶ方式ではなく、連番を取るのが難しいのだ。 SNCF で席を予約する手順は次の2ステップだ。 まずは仲間のうち1人がチケットを買い、席を予約する。 次に残りの仲間がチケットを買い、先にチケットを買ったメンバーの ID を入力する。 そうすると、もし先に買った人の近くの席が空いていれば、システムが自動的に取ってくれる。 近くの席が空いていなければ、今回のようにバラバラの席が取られる。 私たちがチケットを予約した時にはもうかなり混雑していたので、うまい席が空いていなかったようである。 なぜこんなまどろっこしいシステムにしたのか分からないが、きっとシステムの開発者はエンターテインメント精神が旺盛で、どうしてもガチャ抽選要素を入れることでお客様を楽しませたかったに違いない。

そんな訳で私も自分の席へ向かった訳だが、私の席にはすでに別の人が座っていた。 私の席に座っているのはアジア系の男性で、隣にはヨーロッパ系の男性が座っていた。 「すみませんがそこは私の席だと思うのですが」と伝えると、「どこまで乗りますか?」と聞き返してきた。 これは分かってやっているなと思いつつ、「(終点の)ストラスブールまでです」と答えると、彼は困ったような顔をしながら隣の人と顔を見合わせ、二人とも席を立って別の車両へ向かっていった。 きっと彼らは友達同士で、SNCF の予約システムの犠牲となって連番を取れなかったに違いない。 別の車両では並んで座れることができますようにと祈りつつ、私は自分の席に腰を下ろした。

車内は日本の特急車両のような雰囲気だ。 席の目の前には簡易的なテーブルが付いている。

天井にはディスプレイが付いており、常に現在の走行速度が表示されていた。 走行速度はほぼ 300km/h を超えていたのだが、音が静かで本当に時速 300km が出ているんだろうかという印象だった。

パリを離れると、車窓からは広大な畑を見渡すことができた。

時折、菜の花の黄色が窓一面に広がるのが非常に綺麗だった。

永遠に続くのではないかと思うような広大な平原を、TGV は進んでいく。 ストラスブールまでトンネルが1つもなく、ひたすら真っ平だった。

ストラスブールが近づいてくると、家が現れてきた。

1時間46分の乗車の後、乗り換え駅のストラスブールに到着した。

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