ごちうさ聖地巡礼記(36) 〜コルマール編〜 2つ目の甘兎庵モデルで昼食

ごちうさ聖地巡礼記(36) 〜コルマール編〜 2つ目の甘兎庵モデルで昼食

リクヴィールの甘兎庵モデルで昼食を食べ、村の北側を散策

Yuri Chayamachi · 12 minute read

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2つ目の甘兎庵モデル

リクヴィールの村の大通りを奥まで歩いてきた私たちは、甘兎庵のモデルと言われているレストランに到着した。 レストランの名前はル・メディエヴァル (Le Médiéval) で、和訳すると「中世」だ。 リクヴィールの村が中世の街並みを残していることからつけられたのだろう。

レストランの外見は1階が緑色で2階が赤色という、木組みの家では珍しい2色構成になっている。

甘兎庵と比較すると、似ていると言えなくもないといったところだろうか。 甘兎庵の緑色の軒下とレストランの1階が緑色なのが似た印象を与える点と、甘兎庵の2階中央の大きな窓とレストランの2階中央に大きな絵が嵌め込まれている点が似ている。 あとは屋根の左右に窓がちょこんと付いているところも似ているかもしれない。

近づいて見てみると、レストランにはとても可愛らしい飾り付けがされている。 2階の窓枠には熊のぬいぐるみと花が飾られて、窓の下の部分にはハート型の穴が開けられている。 1階の窓にも花が飾られ、リボンが吊り下げられている。

レストランの2階に飾られている絵には、愉快に太鼓を叩きながらお酒を飲んでいる街の人々が描かれている。 一番前にいる人は鎧を着て剣を持っているので、剣士が活躍していた中世のこの辺りのイメージなのかもしれない。

絵に描かれている塔はレストランの隣に建っているこの時計台で間違いなさそうだ。 レンガ造りの塔なのに真ん中だけ木組みの要素があるのがユニークだ。

レストランの左隣にある建物の窓枠にも非常に可愛い飾り付けがされていた。 うさぎが描かれた木のパネルが飾られている。

レストランの向かい側の少し右側には、鮮やかな青色をした木組みの家があった。 私はこの家の色が大層気に入った。

レストランで食事

早速レストランに入ると、外にあるテラス席へと通された。 ちょうど暑くも寒くもないちょうどいい気候である。

私はドリンクとして季節のビールを頼んだ。 出てきたビールは辛口のさっぱりした味のビールで、テラス席で飲むのにぴったりだった。

このレストランもアルザス料理店だったので、しっかりタルトフランベが置いてあった。 置いてあるからには頼まないわけにはいかない。 今回は変わり種としてエスカルゴのタルトフランベを1枚注文して、みんなで分けることにした。

私はさっぱりした料理をメインに頼んでいく作戦を継続中だったので、サラダを注文した。 サラダといってもチーズやハムが乗っており、しっかりおかずになるサラダだ。 サラダにはバゲットも付いていた。 こちらのサラダは薄切りのバゲットに山羊のチーズを塗って焼いた上にハチミツがかけられており、とても美味しかった。 山羊のチーズは結構さっぱりとしていた。

こちらは仲間が頼んだ帆立のソテーだ。 仲間が食べたところ、帆立の美味しさに感動したらしく、店員さんにどこで獲れたホタテなのか聞いてみることにしたようだ。 店員さんがお皿を下げにやってきた時に「どこで獲れたホタテですか?」と聞いたところ、店員さんは「フランスですが?」と答えてくれた。 私たちは「ありがとう」と返してそれ以上聞かなかったので、店員さんは質問の意図がわからないといった表情で去っていった。 私たちも大して情報が得られなかったのでコミュニケーションが成功したとは言えないのだろうが、フランスで美味しいホタテが獲れるということは分かったのだった。

こちらは仲間が注文した肉料理だ。 なんの料理か忘れてしまったが、美味しそうだった。

西の城門を散策

レストランでアルザス料理を堪能したあとは、リクヴィールの村のもう少し奥へといってみることにした。 方角で言うと西の方向だ。

レストランの横にある時計台の1階部分には人が通れる穴が開けられており、まるで門のようだった。

時計台の横には噴水があった。 この噴水もよく見るとレストランの2階の絵に描かれている。

時計台をくぐって西へ進んでいくと、右側に服を売っている店があった。

服を見てみると原宿の表参道でも目立つような奇抜な服ばかり並んでいた。 一体誰が着るんだろうか。

村の一番奥までたどり着くと、村の入り口と同様にこちら側にも城壁の外へ出るための門があった。 門のすぐ脇には、可愛らしいハートの飾りがついた建物が立っていた。

城壁にすぐ内側にはランパール通り (Rue des Remparts) という道があり、建物やお店が並んでいた。

すぐ側の建物には博物館のチラシが貼ってあった。 さっき見た時計台のことのようだ。 実はこの博物館は、昔は城として建てられた建物のようである。

村の奥にある通り道は正真正銘の門で、鉄格子で門を閉められるようになっていた。 この門はラ・ポルト・オット (La Porte Haute) という名前がつけられているようである。

外から見てみるとトンガリ屋根のレンガ造りの立派な門である。

門にはこのような鎖がついた棒が付いている。 これは何かというと、橋を上げるための装置だ。 中世の時代にはこの村の周りには敵が攻めてこれないように堀が存在しており、鎖の先についた跳ね上げ式の橋をかけることで、橋を渡って村の中に入れるような仕組みになっていたようだ。

門の内側にはこのような穴が開けられており、外にいる敵を弓矢などで迎え撃つことができるようになっていた。

こちらの穴はかなり大きいが、外に対して攻撃を行うためのものなのだろう。

門の外側と城壁の間にはスペースがあり、芝生が張り巡らされていた。 昔はここが堀だったのかもしれない。

馬に乗る女性の像が飾られていた。

犬は禁止という看板が立っているが、大通りを歩いている時に普通に犬の散歩をしている人とすれ違った。

城壁の外へ歩いてみると、ブドウ畑と住居がある田舎の風景が広がっていた。

城壁の外にも木組み造りの家はあるようだった。

地図を見てみると、私たちはちょうど入り口の反対側までやって来たことがわかる。

引き返してリクヴィールの入り口へ

さて、リクヴィールの村の奥まで歩いたので、引き返して村の入り口に戻ることにした。

時計台の横にある噴水だ。 よく見ると噴水の柱のところに鉄でできた綺麗な装飾が飾られている。

レストランの向かい側にあるこの建物の青色を私はとても気に入ったわけだが、建物の窓枠にはイースターのニワトリの飾り付けがしてあり非常に可愛らしかった。

ただ大通りを引き返すだけではつまらないので、大通りの左側に伸びるジュアフ通り (Rue des Juifs) へ進んでみることにした。

しかし残念ながら道は行き止まりで、突き当たりには美術館があった。

道の突き当たりには人が住んでいる民家もあるようだった。

ジュアフ通りのレストランには日本料理を出しているレストランもあった。

裏路地の街灯が鎖で吊り下げられていておしゃれだ。

大通りを下って入り口付近まで戻ってきた私たちは、すぐ側に停まっていたプチ・トランに乗ることにしたのだった。

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